【6月8日 AFP】男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、全仏オープンテニス(French Open 2019)準決勝で四大大会(グランドスラム)では2008年全仏以来となる自身ワースト記録で敗れたものの、39歳に近づく中で迎える2020年のローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)出場の可能性を除外していない。

 7日の男子シングルス準決勝で、フェデラーは通算11度の全仏制覇を誇るラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に3-6、4-6、2-6で惨敗した。これでナダルはフェデラー戦の通算戦績を24勝15敗、クレーコートでは14勝2敗に更新。同サーフェスでフェデラーがナダルに勝ったのは、2009年が最後となっている。

 2015年大会以来のローラン・ギャロス復帰となったフェデラーは、「来年は他の大会と同様に、これから決めていく」とすると、「だけど、クレーコートシーズンと全仏オープンを楽しんだのは間違いなく、そのことが戻ってくる大きな可能性につながるだろう」「ショックを受けているというわけではない。その観点からすれば、オーケーだ」と語った。

 湿気と風に襲われたコート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)の一戦では、33歳のナダルがアンフォーストエラー19本にとどめ、ウイナーもフェデラーの25本に対して33本をたたき込んだ。また、時速37キロに及ぶ強さで赤土をまき散らし、選手や観客の目を悩ませた風も見事に操っていた。

 フェデラーは、全てを思い通りにプレーして全仏での通算成績を92勝2敗に更新したナダルに対し、「クレーコートでの彼の守り方やプレーには、やりにくい気持ちにさせられる。彼に近づけるプレーができる者は誰もいない」と脱帽した。

「彼のような選手を想定した練習相手として、誰を探すべきかも分からない」「そんなことを試合中に考えていた。彼が深い位置からプレーしたり、ベースラインから前後に動いたりする姿は、本当にすごい」 (c)AFP/Dave JAMES