【5月31日 AFP】18-19NBAファイナル(7回戦制)は30日、カナダ・オンタリオ(Ontario)州トロントで開幕し、パスカル・シアカム(Pascal Siakam)が32得点の活躍を見せたトロント・ラプターズ(Toronto Raptors)が、昨季王者のゴールデンステイト・ウォリーズ(Golden State Warriors)を118-109で下してシリーズ初戦を制した。

 ラプターズは25歳でカメルーン出身のFWシアカムが17本中14本のフィールドゴール(FG)に成功したほか、8リバウンド、5アシストを記録すると、カウィ・レナード(Kawhi Leonard)も23得点、8リバウンド、5アシストをマークした。さらにスペイン出身のセンター、マルク・ガソル(Marc Gasol)が20得点、カイル・ローリー(Kyle Lowry)が9アシストでチームの勝利に貢献した。

 対するウォリアーズは、ステフェン・カリー(Stephen Curry)がゲームハイの34得点を記録したものの、チームは一斉に群がるラプターズのアグレッシブな守備をかわすことはできなかった。

 シアカムは、「自分たちには守備に優れた選手がたくさんいる」「進んで動きながらディフェンスする。それがチームのアドバンテージだ。全員がきちんと役割をこなしていると感じる。いくつかミスはあったけれど、ほとんどは堅実にプレーできていた」とコメントした。

 3季連続にして5シーズンで4度目のタイトル獲得を目指すウォリアーズに対し、これがチーム創設24年目にして初のNBAファイナル進出となっているラプターズは、ダニー・グリーン(Danny Green)が右コーナーから決めた3ポイントシュートでこの試合最大のリードを築き、59-49で前半を終了。今季のプレーオフではリードして後半に折り返した試合では11勝1敗の成績を誇っており、この日も前半終了間際の得点数を12とする中で、失点を4に抑えた。

 第3クオーター終盤には、ウォリアーズもケヴォン・ルーニー(Kevon Looney)の得点で一時は4点差まで詰め寄ったものの、ラプターズがパトリック・マッカウ(Patrick McCaw)の3ポイントシュートで88-81と突き放してこのクオーターを終えた。前半に7本中5本のシュートを沈めて12得点を記録したシアカムは、第3クオーターに入ると6本すべてのシュートに成功して14得点を記録した。

 最終クオーターの試合時間残り10分38秒では、ウォリアーズがデマーカス・カズンズ(DeMarcus Cousins)のフリースローで87-90に接近したものの、それ以上差を詰めることはできなかった。ラプターズはウォリアーズのFG成功率を43.6パーセント(78本中34本)にとどめたほか、3ポイントシュートも31本中12本に抑え込んだ。

 試合開始直後に2本のフリースローを沈めてウォリアーズにこの日最大のリードをもたらしたカリーは、試合開始6分44秒の場面で自身2本目の3ポイントシュートを沈め、NBAファイナルで通算100本目の3ポイントシュートを記録した史上初の選手となった。

 しかし、カリーは前半はFGが10本中3本しか決まらず、試合全体でも18本中8本にとどまった。さらに、バックコートの相棒であるクレイ・トンプソン(Klay Thompson)もFGが17本中8本しか入らず21得点に終わった。

 スター選手のケビン・デュラント(Kevin Durant)をけがで欠いているウォリアーズは、センターのカズンズがけがから復帰。キャリア9年目の同選手は先月、プレーオフで自身2試合目に臨んでいた際に左大腿(だいたい)四頭筋を断裂していた。(c)AFP/Jim SLATER