【5月31日 AFP】スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)のセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)は30日、クラブで現役生活を終える意向に加えて、フロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長と和解したことを明かし、今夏でチームを退団するという臆測を一蹴した。

 レアルの主将を務めるラモスは、スペイン・バルデベバス(Valdebebas)にあるチームのトレーニング施設で、「できるだけ早く、流れている臆測に終止符を打つ」ために記者会見を開き、「将来について明確にしたい。自分はマドリディスタ(レアル・マドリードのファン)で、ここで引退したい。それに、このチームを再建することより良い道があるだろうか?」と語った。

「ここを去る日は、試合に勝ち、正面のドアをくぐってさようならを言いたい」

 ラモスとペレス会長は、3月に行われた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)の決勝トーナメント1回戦でアヤックス(Ajax)に敗れた後に激しく口論して以降、緊張関係に包まれていた。

 ペレス会長は27日、国内のラジオ局オンダ・セロ(Onda Cero)とのインタビューで、ラモスが中国からオファーを受けていると話していたとしたものの、クラブとして移籍を認める余裕はなく、同選手を自由移籍させるつもりはないと話していた。

 一方のラモスも、ペレス会長とは水曜日(29日)に面会して「和解」したと話し、「中国行きを望んだことは一度もない」「自分が大好きな場所にとどまりたい。昨日われわれは全てを修復し、一緒にマドリードの未来をつくることにした」と強調した。

「会長と自分は父と息子のような関係で、互いに深く敬愛している。退団は望んでいないし、自分の夢はここで引退することだ。実際のところ、ここでは給料なしでも喜んでプレーしたい」

「父親と言い争いをしない人間なんているだろうか? だけど最良の解決策は、誰も邪魔しないところで一対一で話し合うことだ。フロレンティノと契約や給与について話し合うのは久しぶりだった」

 レアルは現在、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)でプレーするエデン・アザール(Eden Hazard)と今夏に契約を結ぶ可能性が取り沙汰されている。チェルシーが29日に行われたヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2018-19)決勝でアーセナル(Arsenal)を下した後、同選手は「これでお別れになると思う」とコメントしていた。

 ラモスは「アザールはワールドクラスの選手だと思う」とすると、「レアル・マドリードにとっては、すごく良い話になるだろう。どうなるか分からないけれど、彼には来てもらいたい」と語った。(c)AFP/Thomas ALLNUTT