【5月7日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、リバプール(Liverpool FC)のユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は6日、チームの得点王モハメド・サラー(Mohamed Salah)が先日の試合で脳振とうを起こし、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)準決勝第2戦に出場しないと明らかにした。

 エジプト代表のサラーは、敵地セント・ジェームズ・パーク(St James Park)でリバプールが3-2で勝利した4日のニューカッスル(Newcastle United)戦で、相手のGKマルティン・ドゥブラウカ(Martin Dubravka)と空中戦で競り合って頭部を強打し、担架で運ばれた。

 7日に行われるFCバルセロナ(FC Barcelona)との大一番を前に記者会見に臨んだクロップ監督は、「脳振とうなのでプレーをするのですら許されない。そういうことだ」とすると、「彼自身は大丈夫だが、医学的観点からは十分ではないという。彼は何としても(プレーを)望んでいるが、われわれにはどうしようもない」と述べた。

 第1戦を0-3で落としたリバプールは、その大差をひっくり返して2季連続のチャンピオンズリーグ決勝進出を目指すという大きな壁にぶつかっている中で、ブラジル代表のFWロベルト・フィルミーノ(Roberto Firmino)も股関節を痛めて試合を欠場する見通しとなっている。

 クロップ監督は、「あすの夜は世界屈指のストライカー2人を欠くことになる。そして、90分間で勝ち抜くためにはバルセロナを相手に4点を挙げなければならない」「決して簡単ではないが、ピッチに11人がいる限りはやってみせる」と語った。

 リバプールはこれまで欧州の主要大会において劇的などんでん返しを飾っており、特に2005年に行われたACミラン(AC Milan)とのチャンピオンズリーグ決勝では、前半を終えて0-3の劣勢に立たされながらも見事な逆転優勝を果たしたことで知られている。

 また、クロップ監督が就任して1年目の2016年には、同指揮官の古巣ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)とのヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2015-16)準々決勝で1-3とリードを許しながらも、最後の25分間で逆転して4-3で勝利を収めた。

 しかしながら、クロップ監督はスペイン王者バルセロナを相手に3得点以上を記録するのは至難の業であることに加え、リオネル・メッシ(Lionel Messi)やルイス・スアレス(Luis Suarez)に致命的なアウェーゴールを許してしまえば、チームには5得点が必要になることも十分に認識している。

「正直なところ、得点をする前からスタジアムが沸き立つのは想像できる。しかし、われわれは得点しなければならない上に、バルセロナの得点も阻止しなければならない」「バルセロナが無得点に終わることは、そうそうあるわけではない。この試合がどれだけ難しいかは分かっている」

「このチームは本当に素晴らしく、われわれは100パーセントを尽くすつもりだが、それが結果につながるとは限らない」 (c)AFP/Kieran CANNING