【3月5日 AFP】フランス・リーグ1のボルドー(FC Girondins de Bordeaux)でプレーするナイジェリア代表FWのサムエル・カルー(Samuel Kalu)の母親が母国で誘拐され、身代金を要求されていることが、現地警察の発表で4日に明らかになった。

 ナイジェリア南東部アビア(Abia)州警察の担当者は、AFPの取材に対して、「事件は2月27日に発生した」「これまでのところ、この事件で逮捕者は出ていないが、母親の無事の救出と容疑者の検挙に向けて捜査を進めている」と述べた。同地は誘拐事件が比較的多いことで知られている。

 ベルギー1部リーグのヘント(KAA Gent)からボルドーに移籍した直後の昨年10月に、母国代表として飛躍を果たした21歳のカルーは、母親がアビアの自宅に車で帰る途中で拉致され、1500万ナイラ(約465万円)の身代金を要求されたという。

 ナイジェリアのスポーツ紙スポーティング・ライフ(Sporting Life)では、カルーが涙ながらにインタビューに応じ、「誘拐犯は当初、300万ナイラ(約93万円)の身代金を要求してきた。それを渡したら、彼らは母を解放すると約束した」と話したと伝えられた。

「一晩中待ったけれど母には会えなかった。次の朝に再び電話があって、犯人がもっと金を持ってこい、金は別の人間の手に渡ったと言ってきた。今は1500万ナイラを求めてきている」 (c)AFP