【4月1日 東方新報】今年の干支(えと)は猪。中国では「猪」はブタを指し、富の象徴だ。また「ブタ年」の人は、問題にぶつかっても常に冷静で、注意深く適切に難題を解決できるという。実際のデータを見てみよう。

■「ブタ年」生まれの董事長の5割以上は「70後」

 上海・深セン(Shenzhen)両証券取引所の上場企業の中で、251社の董事長(取締役会長)が「ブタ年」生まれだ。この中には、80年代に生まれた「80後」や90年代に生まれた「90後」といった若い世代もいれば、40年代に生まれた「40後」の年配者もいる。70年代生まれの「70後」は139人と、半数を超える。

 1947年生まれは製薬業の「常山薬業(Hebei Changshan Biochemical Pharmaceutical)」の高樹華(Gao Shuhua)董事長、フィットネス用品の「信隆健康(HL CORP<Shenzhen>)」の廖学金(Liao Xuejin)董事長など17人いる。「80後」の董事長は若く優秀な人物が多く、父親の事業を継承した運の良い人が多い。IT産業の「恒宝股份(HENGBAO)」の銭京(Qian Jing)董事長、トランプカード製造の「姚記扑克」の姚朔斌(Yao Shuobin)、食用油製造の「西王食品(Xiwang Foodstuffs)」の王棣(Wang Li)董事長などだ。

■「ブタ年」生まれが経営する上場会社の時価総額は65兆円

 最新の証券市場の状況を見ると、「ブタ年」生まれ251人が経営する上場会社の時価総額は4兆元(約65兆円)に近い。地域別に見ると、北京市にある20社の時価総額が最も高く、1兆6500億元(約27兆円)、次いで広東省(Guangdong)、福建省(Fujian)で、いずれも4000億元(約6兆5210億円)を超える。江蘇省(Jiangsu)、上海市など6地区の時価総額はいずれも1000億元(約1兆6300億円)を超える。

 業界別に見ると、ほとんどすべての業界に「ブタ年」生まれの経営者がいる。化学工業、医薬、生物、電子やメディア業が多く、いずれも15社を超える。時価総額では、銀行株5銘柄が最も高く、1兆6700億元(約27兆円)に達する。次いで、不動産とメディアで、時価総額は1900億元(約3兆1000億円)を超える。

 これらの上場会社の業績は見事だ。2018年度業績(速報を含む)を発表した119社の状況を見ると、利益を計上した会社は106社で約9割を占め、その中の13社の純利益は10億元(約163億円)を超えた。さらに、119社のうち約8割に当たる94社は3年連続黒字を達成した。「興業銀行(Industrial Bank)」や「保利地産(Poly Developments and Holdings)」「西王食品」などだ。

■「ブタ年」生まれの経営幹部の保有株資産価値は330億円

 上場会社に勤める「ブタ年」生まれの経営幹部(董事長を含む)はもっと多い。統計によると、上海・深セン両証券取引所の上場企業のうち、2737社に「ブタ年」生まれの経営幹部がおり、人数は計5218人となっている。興味深いのは、「ブタ年」生まれの経営幹部が6人を超す企業が13社あることだ。「航天科技(CASC)」「商赢環球(SHANG YING GLOBAL)」「海航投資(HNA Investment Group)」などだ。

 経営幹部の所有株の時価を見ると、所有している株式の時価が20億元(約330億円)超の経営幹部は14人いる。「信威集団(Beijing Xinwei Technology Group)」の王靖(Wang Jing)董事長が所有する株の時価総額が最も高く、147億6200万元(約2406億円)に上る。(c)東方新報/AFPBB News