【12月27日 AFP】イタリア・セリエA、ナポリ(SSC Napoli)のカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督は、26日に行われたインテル(Inter Milan)とのリーグ戦で、セネガル人DFのカリドゥ・クリバリ(Kalidou Koulibaly)に対して人種差別的なチャントがあったことから、何度か試合の中断を求めたと明かした。

 敵地サン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)で行われた一戦では、クリバリが80分に退場処分となると、ナポリは後半アディショナルタイムに途中出場のラウタロ・マルティネス(Lautaro Martinez)にゴールを決められ、0-1で敗れた。

 試合を通してインテルファンからモンキーチャント(猿の鳴きまね)を浴びていたクリバリは、マッテオ・ポリターノ(Matteo Politano)へのファウルで1枚目のイエローカードを受けると、この判定に対して皮肉の意味を込めた拍手をしたことで、2枚目のカードを提示された。

 アンチェロッティ監督は伊スカイ・スポーツ(Sky Sport Italia)に対し、「われわれは試合の中止を3度求め、そのたびにアナウンスがされたが、試合は続行された」と話した。

「クリバリは敏感になっていて、最高の心理状態ではなかった。普段の彼はとても穏やかでプロ意識の高い選手だが、試合中はずっとあのようなチャントがあった」「言い訳のように聞こえるが、クリバリは神経質になり、かなり怒りっぽくなっていた。こうしたことは、われわれにとって、そしてイタリアサッカー界にとって良くない」

「解決策は存在する。試合を止めなければならない。何回アナウンスがあったら試合が中断になるか明確にする必要がある。さもなければ、次にこうしたことが起こった時には、われわれ自身が試合を止めなければならないのかもしれない」 (c)AFP