【12月4日 AFP】1日に行われたボクシングのWBC世界ライトヘビー級タイトルマッチで対戦相手にノックアウトされて意識を失ったアドニス・スティーブンソン(Adonis Stevenson、カナダ)は、依然として病院で鎮静状態に置かれているものの、容体が「安定」するまで回復した。

 マネジャーいわく同選手のベッドに付き添っているという家族や友人は、搬送先であるケベック大学病院(University Hospital of Quebec)が3日に発表したコメント文を通じて、「この厳しい試練にプライバシーの尊重」を求めた。病院側によると、「彼は現在も集中治療室へ入っており、人工的な鎮静状態に置かれている」「容体は安定している」という。

 ハイチ出身で41歳のスティーブンソンは、2013年にチャド・ドーソン(Chad Dawson、米国)を倒して以降、通算10度目のタイトル防衛を目指していた試合で、31歳の無敗の挑戦者オレクサンドル・グウォジク(Oleksandr Gvozdyk、ウクライナ)から最後に激しい右を食らい、コーナーのロープに不自然な形でもたれかかった。

 試合を通じてグウォジクにほぼ圧倒されたスティーブンソンは、幾度も左右のパンチを浴びてよろける場面があり、11回に強烈な右のパンチを食らってKO負けを喫した。これによって、2012年ロンドン五輪で銅メダルに輝いたグウォジクが、初めてのメジャータイトルマッチでベルトを獲得した。(c)AFP