【8月26日 CNS】ナノ光分解技術によって除臭殺菌を行う公衆トイレが、中国・北京市崇文門内大街(Chongwenmen)と小報房胡同(Xiaobaofang)が交接する場所にお目見えした。

 このハイテクの「神器」を使うことで、人の手をかけることなく、トイレ内の臭気を分解し、空気中に残留するウイルスや細菌を消滅させることができる。

 トイレに入ると、除臭設備らしいものは見当たらない。設備は天井裏に設置され、外側からは見えないのだ。稼働音は極めて小さく、人の耳では聞こえないレベル。一般的なトイレとの違いは、間仕切りの上に、トイレ内の空気を吸い出す三角のダクトがついている点だけだ。

 トイレの臭気を無くすという難題を解決するため、関係者は長い間、さまざまな試行錯誤をしてきた。低位排気システムや、最近では除臭液噴霧システムなどを試みたが、いずれも対症療法に過ぎなかった。

 今回は、ハイテクのナノ光分解による除臭殺菌技術を採用。自動車の排ガスやごみ焼却の排気、工業排ガス処理などに使われる技術だ。

 今後は、房山区(Fangshan)良郷蘇園小区などに同様の設備を採用したトイレを建設し、今後3年間に北京市全体で3万か所の公衆トイレを改修し、同技術を投入していく。(c)CNS/JCM/AFPBB News