【6月9日 AFP】サッカーポーランド代表のFWロベルト・レワンドフスキ(Robert Lewandowski)が、W杯ロシア大会(2018 World Cup)で欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)の借りを返すことに集中していると話し、所属するドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)での去就に関する臆測については無関心を装った。

 今季公式戦48試合で41ゴールを記録し、リーグ戦では29得点で得点王に輝いたレワンドフスキは、ポーランドがベスト8で敗退し、自身も1得点に終わった欧州選手権のリベンジをロシアで果たしたいと考えている。最終的に優勝したポルトガルとの準々決勝では序盤にネットを揺らした29歳のストライカーは、それまでの5試合で無得点に終わったが、当時と今では「全然違う」と言う。

 先日、ポーランド代表のキャンプ地でインタビューに応じたレワンドフスキは、「フランス(欧州選手権の開催地)ではフレッシュな状態ではなかった。今の方が良いトレーニングができると確信しているし、必要なときに万全の状態で活発に動けるはずだ。かなり早くからW杯の準備に取り掛かったからね」と語った。

 その一方で代理人を務めるピニ・ザハーヴィ(Pini Zahavi)氏は、2021年まで契約を結んでいるレワンドフスキが「新しいチャレンジ」を求めていることをバイエルンに伝えたと明かし、移籍騒動に発展している。報道では複数のクラブが関心を示しているという。

 しかしながら、レワンドフスキ本人は報道陣に対して「クラブのことは頭にない」と話し、W杯だけに集中しているとして、1974年と1982年大会の3位を上回る成績を収めたいと意気込みを口にした。

 アダム・ナヴァウカ(Adam Nawalka)監督率いるポーランドは、欧州予選10試合で16得点をたたき出して得点王になったレワンドフスキの活躍もあって首位で本大会出場を決め、国際サッカー連盟(FIFA)の最新世界ランキングでは8位につけるなど、グループH突破のチャンスは十分にあるとみられている。19日にモスクワでセネガルとの初戦を迎えるポーランドは、その後コロンビア、日本と対戦する。

「2年前の欧州選手権よりも自分たちが強くなっているかどうかは重要ではない。あの時より強い相手とプレーする中で、問題に対処して厳しい状況を切り抜けられなければならない」というレワンドフスキは、現時点ではグループリーグのライバル、特にバイエルンのチームメートでW杯ブラジル大会(2014 World Cup)の得点王ハメス・ロドリゲス(James Rodriguez)擁するコロンビアの研究により集中すべきだと考えている。

「対戦相手の情報をいくつか手に入れているが、われわれにはそれらのチームのプレーを分析する時間が十分ある。チームにとって素晴らしいW杯になってほしいし、ファンには自分たちを誇りに思ってほしい。われわれに何を成し遂げられるかはじきに分かるだろう」 (c)AFP