【1月3日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)系組織に5年間拘束された末に救出されたカナダ人が、性的暴行や不法監禁、殺害脅迫を含む15の容疑で身柄を拘束されたことが分かった。地元メディアが2日、報じた。

 ジョシュア・ボイル(Joshua Boyle)容疑者は、米国人の妻ケイトラン・コールマン・ボイル(Caitlan Coleman Boyle)さん、5年間の拘束中に生まれた3人の子どもと共に昨年10月に解放されていた。

 ボイル容疑者の弁護人エリック・グランジャー(Eric Granger)氏によると、被害を受けたとされる人物の身元は裁判所によって伏せられている。グレンジャー氏はボイル容疑者が「無実と推定される」とし、これまで法的問題を起こしたことは一切なかったとしている。

 民放CTVによると、ボイル容疑者が関わったのは、暴行8件や性的暴行2件、不法監禁2件、更に警察に対する「自分への容疑をそらすための」発言、殺害脅迫、有害物質トラゾドン(Trazodone)の投与の各1件だという。

 2011年に結婚したボイル容疑者とコールマンさんは、2012年に戦禍のアフガニスタンをバックパックで旅行中に拉致され、パキスタン軍とつながりがあると疑われているタリバン系組織ハッカニ・ネットワーク(Haqqani Network)に拘束されていた。

 一家は昨年10月12日に救出されたが、米軍機への搭乗を拒否した。イスラム教に改宗したボイル容疑者は、キューバのグアンタナモ湾(Guantanamo Bay)にある米軍基地施設から釈放されたオマル・カダー(Omar Khadr)氏を長い間支援しており、そうした自身の経歴から懸念を表明していた。(c)AFP