【11月26日 AFP】世界中の指導者や活動家らが女性に対する暴力の問題について声を上げる中、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は25日、女性に対する「恐ろしく、恥ずべき」暴力への対策を多数打ち出した。

 マクロン大統領はパリで行った演説の冒頭、昨年フランス国内でパートナーや元パートナーから殺害された123人の女性のために1分間黙とうをささげた。さらに「社会全体が性差別という病にかかっている」と述べ、ジェンダーの平等の実現、性的虐待被害者への支援の改善、虐待を行った者への対応の厳格化の3つを政権の優先課題として挙げた。

 またマクロン大統領は、性的同意年齢を15歳としたいという考えも明らかにした。現在フランスには性的同意年齢を定めた法律はない。このほか同大統領は女性への雇用差別の問題を検討する意向も示した。

 公式な数字によると昨年フランスでパートナーから身体的あるいは性的な暴行を受けた女性は22万5000人近くに上っている。