【5月15日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)は14日、イースタンカンファレンス準決勝(7回戦制)のワシントン・ウィザーズ(Washington Wizards)対ボストン・セルティックス(Boston Celtics)第6戦で、セルティックス側にあと1本シュートが打てるはずの時間が残されていたことを明らかにした。

 12日に行われた試合について、最後の2分間における審判の判定を検証した結果、ウィザーズのジョン・ウォール(John Wall)が決勝の3ポイントシュートを沈めたあと、セルティックスに残されていた時間は1.7秒ではなく2.7秒であったことが発覚した。試合は92-91でウィザーズが接戦を制した。

 劇的勝利を飾ったウィザーズが戦績を3勝3敗の五分に戻し、シリーズの行方はボストン(Boston)で行われる第7戦に持ち込まれた。

 両チームの勝者が、17日から始まるクリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)とのカンファレンス決勝に進出する。そしてイースト王者が、NBAファイナルでゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)とサンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)の勝者と対戦することになる。

 ウォールのシュートが決まったあと、相手にフリースローを与えないファウルが1回残されていたウィザーズは、ケリー・ウーブレ・ジュニア(Kelly Oubre Jr.)がセルティックスのケリー・オリニク(Kelly Olynyk)をファウルした。

 この際に笛は試合時間残り2.7秒で吹かれていたが、時計が約1秒進んでいたことに審判もタイムキーパーも気づいていなかった。リーグの報告書では、「インスタントリプレーが適応される状況ではない」と記されていた。

 最後はセルティックスのアイザイア・トーマス(Isaiah Thomas)がバランスを崩しながら3ポイントシュートを放ち、これが外れたと同時に試合終了のブザーが鳴った。

 検証ではまた、終盤にファウルがコールされずにウィザーズにとって不利にはたらいたプレーが二つあったという。

 試合時間残り41.2秒で、セルティックスのアル・ホーフォード(Al Horford)がブラッドリー・ビール(Bradley Beal)にオフェンスファウルを犯していた。セルティックスはホーフォードがビールをスクリーンアウトし、エイブリー・ブラッドリー(Avery Bradley)のジャンプシュートをお膳立てして89-87とリードした。しかし報告書によると、この得点はファウルがあったとして無効となるべきものだったとされている。

 さらに、ホーフォードは試合時間残り33秒でディフェンス側の3秒ルールで反則を犯しており、これもコールされるべきだったと報告された。正しくコールされていれば、ウィザーズにはフリースローが1本与えられていたはずだった。(c)AFP