【3月23日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)のアレクサンデル・チェフェリン(Aleksander Ceferin)会長は22日、優秀な選手が豊富な資金力を持つクラブに偏るのを阻止するため、移籍システムを改革することを誓った。

 ポルトガルで開かれたUEFA総会で「高級品に対するのと同じように課税することや、チームの規模に制限を加えるなどの対策を模索していくことになる」と話したチェフェリン会長は、「これで世界屈指の選手が一つや二つのクラブに集中することを食い止められるだろう。一部の複数クラブが小さいクラブの存在をかき消すのを許しておくことはできない」と述べた。

 UEFAは今年1月、最近6年間で優秀な選手や資金が財力の高いクラブに急激に集中したとする報告書を発表。その期間における収入は、欧州のトップ15クラブが148パーセントも増加しているのに対し、残りの700クラブは17パーセント増にとどまっているとされている。

 チェフェリン会長はまた、自身の在任期間中は欧州スーパーリーグ構想が実現することはないと明言。さらにサッカー関係者に対しては、テクノロジーを受け入れることを恐れず、大企業を見習うようにするべきだとつけ加えた。

「シリコンバレー(Silicon Valley)に接触し、テクノロジー改革を行った大手企業の戦略を理解しなければならない。彼らを恐れて理解できないからといって、そのままにして生き抜くことはできない。彼らはすでに子どもたちの仲間であり、われわれにとっても仲間である必要がある」

「UEFAには地球上で最も素晴らしいサッカーが存在している。誰もがそれを最大限に体験し、味わえるようにしないでおく手はないだろう?われわれはファンをサッカーの世界に誘い込むことができる」

 今回の改革案の可否については、来月フィンランドのヘルシンキ(Helsinki)で開かれるUEFA総会において、欧州各国の連盟による投票で決めることになっている。(c)AFP