【2月4日 AFP】2024年夏季五輪開催を目指す米ロサンゼルス(Los Angeles)招致委員会のケーシー・ワッサーマン(Casey Wasserman)委員長が3日、物議をかもすドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の政治的動向以上に、国際オリンピック委員会(IOC)による決定では大会招致の真価こそが重要であると語った。

 トランプ米政権は、イスラム圏7か国出身者の入国を一時禁止する命令を出したことで、国民からは抵抗運動や怒りの声が上るなど、発足後2週間は波乱の時間を送っている。

 しかし、3日にIOCに立候補ファイルを提出したロサンゼルス招致委員会のワッサーマン委員長は、招致計画と詳細に自信を持っているという。

「政治ではなく、われわれの真価によって判断されたい」というワッサーマン委員長は、「IOCは常に、政治のためではなく最もスポーツのためになるように動いてきた」と語った。

 1996年のアトランタ五輪以来となる米国開催を目指すロサンゼルスに加え、フランス・パリ(Paris)とハンガリー・ブダペスト(Budapest)が立候補している2024年夏季五輪の開催地は9月13日、ペルーの首都リマ(Lima)で決定する。

 また、投票時の政治的情勢について「不安はない」と口にする同委員長は、「われわれが手を挙げたのは、世界と団結するという行動の力を信じていたからだ。そしてそれは、政治ではなくスポーツを通して世界を結ぶものだ」としたうえで、「われわれが立候補した真価は高いと確信している。IOCメンバーもそう考えるだろうと自信を持っている」と続けた。

 しかしイラン政府は同日、今月同国で開催されるレスリングのワールドカップ(男子フリースタイル)をめぐって、米国代表選手の入国を認めないことを発表している。(c)AFP