【1月31日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督が30日に公開されたインタビューの中で、中国行きの「ビッグオファー」を断っていたことを明らかにした。

 54歳のモウリーニョ監督は提案があった具体的なクラブ名については言及しなかったものの、高額な移籍金で中国スーパーリーグ(1部)に戦いの場を移す選手らを批判するようなことはないという。

 モウリーニョ監督は先週、ウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)がアジアから関心を集めているとする報道のさなか、中国では「金の力が強大」だとコメントし、クラブ歴代最多得点を記録したストライカーのオールド・トラフォード(Old Trafford)における将来に疑問を投じていた。

 モウリーニョ監督は英国版『GQ』に対し、「すでに中国行きのビッグオファーを断ったが、そうする人を批判する気もない」としたうえで、「彼らの選択肢であり人生だ。彼らだけが自分たちの未来に必要なものを決断できる。プレミアリーグの他の監督たちは批判的だが、私はそうではない」と語った。

 有名監督の中では、ルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)監督やスベン・ゴラン・エリクソン(Sven-Goran Eriksson)監督がすでに中国スーパーリーグで指揮を執っており、今月には元アルゼンチン代表FWのカルロス・テベス(Carlos Tevez)がボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)から上海申花(Shanghai Shenhua)に移籍していた。

 さらに、そのおよそ1週間前にはブラジル代表MFオスカル(Oscar dos Santos Emboaba Junior)が、チェルシー(Chelsea)から移籍金5000万ポンド(約71億円)で上海上港(Shanghai SIPG)に加入していた。

 選手を中国に失うという観点については「心配」だというモウリーニョ監督は、「選手との新契約を結ぶ交渉中だったとして、自分が1年500万ポンドを提示したのに対し、彼らが2500万ポンドを出してきたとすれば、それは大きな問題を抱えているということだ」と認めたうえで、「ひょっとしたら、サッカーを優先して500万ポンドの契約を受けてくれるかもしれない。でも、金を優先して2500万ポンドの方を取るかもしれない」と口にした。

「心配している。彼らは欧州では不可能なオファーをできる。でも結局のところ、(中国に)行きたい選手はおそらく、チームに残したくないような選手だ」 (c)AFP