【12月29日 AFP】英メディアは28日、サッカー元イングランド代表のポール・ガスコイン(Paul Gascoigne)氏が、ロンドン(London)のホテルで酒に酔った状態で口論になった末、頭部を負傷して病院に搬送されたと報じた。

 目撃者によれば、同じ場所にいた客に「人種差別的発言」をしていた49歳のガスコイン氏は、女性の体を触ったり、金をばらまいたりしていたという。

 ロンドン警視庁(Metropolitan Police)は、27日夜、通報を受けた警察官がロンドン東部にあるホテルに駆け付け、頭部にけがをしていたガスコイン氏は、病院へ運ばれたと明らかにした。

 また同警視庁は、イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)のMFとして活躍したガスコイン氏は、病院で「安定した状態」にあり、調査が進行中だとしている。

 一方、ガスコイン氏のスポークスマンを務めるテリー・ベイカー(Terry Baker)氏は、英紙デイリー・ミラー(Daily Mirror)に「彼は逮捕されていない。まもなく解放され、自宅に送られる」と語った。

 現場に遭遇したアルビン・カルピオ(Alvin Carpio)さんはツイッター(Twitter)で、「酩酊(めいてい)状態」にあったガスコイン氏は、何者かに「階段から蹴り落とされた」と投稿している。

 ファンからはガッザ(Gazza)の愛称で親しまれるガスコイン氏は9月、自身のラジオ番組で黒人の警備員に対して人種差別的発言を行ったとして、罰金1000ポンド(当時約13万円)を科されていた。

 イングランド代表として通算57試合に出場したガスコイン氏は、同代表で最も才能豊かな選手の一人として知られたが、2004年に現役を退いてからはアルコール依存症に苦しんでいる。(c)AFP