【12月15日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領は14日、エネルギー省の長官に、かつて同省を廃止するべきだと主張していたリック・ペリー(Rick Perry)前テキサス(Texas)州知事(66)を指名した。

 石油産出州であるテキサスで州知事として過去最長の任期を務めたペリー氏は、核安全保障の強化や科学・技術革新などのエネルギー政策を広範囲にわたり統括することになる。

 元米空軍兵で農業にも従事していたペリー氏にエネルギー長官ポストを受け渡す現職のアーネスト・モニズ(Ernest Moniz)氏は核物理学者で、米国が長年の努力の末に取り付けたイランとの核合意に向けた取り組みを率いていた。

 今年の大統領選で共和党の候補指名争いに出馬したものの序盤で撤退していたペリー氏は、かつてトランプ氏を「保守主義のがん」と非難していた。

 同氏は2012年大統領選でも共和党候補指名争いに出馬。その際の討論会で、米政府の3省を廃止すると約束したものの、うち2つの省の名前しか思い出せなかったことで有名になった。

 討論会で同氏は「私が廃止する第3の省は…教育と商務、それから、えーと。だめだ、3番目が出てこない。申し訳ない。しまった」と語り、聴衆の笑いを誘うと、しばらくたった後でようやく、廃止したいのはエネルギー省だったと思い出した。(c)AFP/Becca MILFELD