【12月13日 AFP】(写真追加)ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領は12日、ツイッター(Twitter)への投稿で、米軍が推進している最新鋭ステルス戦闘機F35の開発・製造計画について、費用が「制御不能に陥っている」と批判した。同日には2機のF35がイスラエルに納入されることになっていたが、悪天候のため到着が6時間遅れる事態が発生。同計画にとっては1日に2つの打撃となった。

 2機は、イスラエル政府が米航空防衛大手ロッキード・マーチン(Lockheed Martin)から購入した50機のF35戦闘機のうちの最初の納入分で、記念式典のためアシュトン・カーター(Ashton Carter)国防長官もイスラエル入りしていた。

 トランプ氏はこれに合わせて、同計画の批判を展開。「F35戦闘機プログラムとその費用は制御不能に陥っている。(自身の大統領就任日である来年)1月20日以降は、軍事(とその他の)調達面で何十億ドルも削減できるし、実際に削減していく」とツイートした。この投稿の直後、ロッキード・マーチンの株価は4.3%下がった。

 現在の計画では、F35戦闘機2443機(大半が米空軍向け)の開発調達費は計3790億ドル(約43兆7000億円)で、史上最も高額な戦闘機となっている。耐久期間は2070年までで、それまでの運用・維持に費やされる額も考慮すれば、計画全体の総費用は1兆5000億ドル(約173兆円)に達するとみられている。(c)AFP/Mike Smith