【11月12日 AFP】2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)北中米カリブ海最終予選は11日、各地で行われ、メキシコは終了間際にラファエル・マルケス(Rafael Marquez)が決勝点を挙げ、2-1で米国に勝利した。

 CKから見事なヘディングシュート決めたマルケスは、自身のゴールが米大統領選における「耐えがたい時」をメキシコの人々が忘れるための手助けになるだろうと語った。

 次期大統領に当選したドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が、大統領選中にメキシコ人の不法移民に対する問題発言をして緊張状態となった後のこの勝利は格別かと問われたマルケスは、「彼ら(メキシコ人)は今つらい思いを抱え、耐えがたい時を過ごしているだろう。この勝利で、みんなが米国で起こったことを少しだけ忘れることができるだろう」とコメントした。

 この日試合が行われた敵地コロンバス(Columbus)でのW杯予選で、2001年以降は米国に4戦連続0-2の敗戦を喫していたことを引き合いに出し、マルケスは「(ここで)長い間良い試合ができていなかった。とてもうれしい、この勝利はとても重要だ」と付け加えている。

 かつてスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)でプレーしていたマルケスは、敗戦を喫していた試合でもプレーしており、この試合を前に同地での縁起の悪さに終止符を打つ大きなチャンスがメキシコにはあると口にしていた。

 1997年2月に代表デビューを飾ったマルケスは、チームの主将としてW杯に4度出場している。

 メキシコ代表のフアン・カルロス・オソリオ(Juan Carlos Osorio)監督は、マルケスの尽力は得点という甘美な瞬間で見返りを受けたと考えている。

「ラファエルは誰よりもサッカーを愛している。年齢を考えた上で、彼は常にできうる限り厳しいトレーニングを積んでいる。どの試合でもプレーを望んでいる。きょうは、サッカー、そして試合が彼に見返りを与えたと思う。彼のことを思うと本当にうれしいし、とても幸せだ」

 マフレ・スタジアム(MAPFRE Stadium)での激しい一戦で、メキシコは前半20分にミゲル・ラユン(Miguel Layun)のゴールで先制。後半4分にボビー・ウッド(Bobby Wood)のゴールで米国に追い付かれたものの、試合終了間際にマルケスが巧みにすらしたヘディングシュートを流し込み、勝利を決めた。(c)AFP/Simon Evans