【7月13日 AFP】自転車ロードレースで数々の実績を残してきたスペインのアルベルト・コンタドール(Alberto Contador)が12日、現在開催中のツール・ド・フランス (2016 Tour de France)での負傷が原因で、リオデジャネイロ五輪の出場はほぼ不可能になったことを明らかにした。

 現在33歳のコンタドールは、自身3度目の総合優勝を目指して今年のツールに臨んだが、最初の2ステージでクラッシュに巻き込まれて負傷していた。特に第1ステージでは右半身を激しく打ち、最終的には10日の第9ステージ途中に棄権を余儀なくされている。

 そしてこの日、検査を行ったマドリード(Madrid)で記者会見に臨んだコンタドールは、「五輪に関しては、(自身の出場は)ほぼ不可能だ。私は回復が間に合うかではなく、最高の状態で出場できるかを重視している」と語った。

 コンタドール自身が「一目見て、これは難しいと思っていた」と話す負傷は、左太ももの筋断裂や右肩の打撲など複数か所にわたっており、医師は回復まで約4週間と診断した。

 コンタドールは2008年の北京五輪では個人タイムトライアルで4位入賞を果たしたが、2012年のロンドン五輪は禁止薬物使用による2年間の出場停止期間だったため参加できなかった。そのため、今回の五輪欠場は「気持ちの面で大きな痛手だ。ツールに次ぐ今年2番目の大きな目標だったからね」と話している。

 それでも、大会序盤で負傷しながらすぐにツールをリタイアしなかったことを後悔してはおらず、「頑張らなければならなかった。全力を尽くさなければならなかった」と語った。

 そしてコンタドールは、8月20日から始まるブエルタ・ア・エスパーニャ(71th Vuelta a Espana)までには復帰が間に合うとしており、3度の総合優勝を果たしている大会への出場に意欲を見せた。(c)AFP