【7月11日 AFP】ツール・ド・フランス(2016 Tour de France)は10日、第9ステージ(ビエルハ・バルダランからアンドラ・アルカリス、184キロメートル)が行われ、チーム・ジャイアント・アルペシン(Team Giant-Alpecin)のトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)がステージ優勝を果たした。

 一方、チームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)は、ライバルにその差をわずかに縮められたものの、総合首位のマイヨ・ジョーヌ(イエロージャージー)を維持している。

 照り付ける太陽の下で気温が40度にも達したスペインでスタートした今ステージは、豪雨のなかで荘厳な雰囲気に包まれたアンドラ公国でゴールを迎え、スタートから10キロ地点の1級山岳で逃げ集団を率いたデュムランが終盤に抜け出し、そのままレースを制した。

 トップと38秒差の2位にはランプレ・メリダ(Lampre-Merida)のルイ・コスタ(Rui Alberto Costa、ポルトガル)、同タイムの3位にはティンコフ(Tinkoff)のラファル・マイカ(Rafal Majka、ポーランド)が入った。

 フルームが総合争いを演じているライバルとともに約6分遅れでフィニッシュしたのに対し、通算2度の大会制覇を誇るティンコフのアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)は、レース80キロメートル付近で棄権を余儀なくされた。最初の2ステージで落車して右脇全体を痛めていたコンタドールは、朝からウイルスに感染しており、ツールでは最近3年間で2度目の途中棄権に終わった。

 オリカ・バイクエクスチェンジ(Orica BikeExchange)のアダム・イェーツ(Adam Yates、英国)は、フルームと同タイムでゴールを通過し、総合2位の好ポジションを維持している。

 フルームがアタックを仕掛けると、ステージ終盤の数キロメートルでそれに追随したのは、山岳を得意とするモビスター・チーム (Movistar Team)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)、フルームの元同僚でBMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のリッチー・ポート(Richie Porte、オーストラリア)、そしてエティックス・クイックステップ(Etixx-Quick Step)のダニエル・マーティン(Daniel Martin、アイルランド)だけだった。

 総合ではフルームと16秒差の2位にイェーツ、19秒差の3位にマーティン、23秒差の4位にキンタナがつけている。一方、ポートは第2ステージでパンクに見舞われて大幅に遅れたため、トップ10圏外となっている。(c)AFP