【6月22日 AFP】ラグビーフランスリーグ・トップ14のRCトゥーロン(RC Toulon)に加入した日本代表の五郎丸歩(Ayumu Goromaru)が21日、入団会見を行った。

 五郎丸は契約期間1年、さらに1年延長のオプション付きの契約で、フランスで最も資金力の豊富なトゥーロンに移籍。この日は正式な入団会見を行った。

 五郎丸は、「オファーがきて、断る理由がなかった。世界のどこにもこれほどのクラブはない。非常に険しい道だと思うが、チャレンジに値するだけのものがここにある」と話した。

 トゥーロンのムラド・ブジェラル(Mourad Boudjellal)会長は、五郎丸の獲得は、純粋に戦力面での判断であって、日本、あるいはアジア市場進出を狙ったものではないと話している。

 五郎丸は、ラグビーW杯(Rugby World Cup 2015)の南アフリカ戦で24得点を挙げ、34-32の金星にチームを導いて一躍脚光を浴びた。以来、五郎丸がキックの前に見せる特徴的な姿勢は、日本ではすっかりおなじみになっている。

 それでもブジェラル会長は、「もちろん、彼の加入はアジアへの扉を開くものだが、われわれがそのためだけにお金を払って選手を獲得することはない」と話した。

「重要なのは選手の質だ。われわれが契約したのは、彼に選手として、点取り屋としての質があったからだ」

 トゥーロンには、ウェールズ代表のスターFBリー・ハーフペニー(Leigh Halfpenny)が所属している。会長は、五郎丸にはハーフペニーとの厳しい定位置争いが待ち受けていると話している。

「彼はリー・ハーフペニーと最後尾のポジションを争うことになる。シックスネーションズ(Six Nations Rugby)や、11月のテストマッチ連戦の期間中にリーが不在になることを考えれば、アユムが勝敗を左右する選手になる可能性がある」

「そんな選手を獲得できて、非常に満足している。彼がわれわれの目に留まったのは、W杯の南アフリカ戦だ。あの試合は世界のラグビーの転換点だった。あれは新しいラグビーだった。日本はこのスポーツの主要国の仲間入りをしつつある」

(c)AFP