【5月16日 AFP】16F1第5戦スペインGP(Spanish Grand Prix 2016)は15日、決勝が行われ、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が、F1史上最年少となる18歳228日で初優勝を飾った。

 この日は、1周目でメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)とニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)が接触し、4コーナーのグラベルでリタイアする波乱が起きた。

 オランダ出身で、元F1ドライバーのヨス(Johannes Franciscus "Jos" Verstappen)氏を父に持つフェルスタッペンは、ここから先輩レーサーたちの猛追をかわし、セバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が保持していた歴代最年少優勝記録を塗り替えた。2位には、フェラーリ(Ferrari)のキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)、3位に同じくフェラーリのベッテルが続いている。

 決勝で1位になったことを受け「すごい、信じられない」としたフェルスタッペンは、「最高のレースだったけど、耐久レースのように感じた。(レッドブル昇格後)初めてのレースでそのまま優勝できるなんて、信じられない気分だ。小さいころから、父さんがいろいろと教えてくれたおかげだ。本当に信じられない」と喜びを語った。

 F1の期待の星とされてきたフェルスタッペンは、移籍直後の初優勝で、将来的に年間王者になる素質があることを証明したものの、このレースでは、同僚のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が3ストップ戦略を採用したことも、フェルスタッペンの勝因になった。リカルドは、2ストップを選んだフェルスタッペンにリードを譲っただけでなく、65周目にパンクに見舞われたことで4位に終わっている。

 レースを終えて、マイクとカメラに囲まれたフェルスタッペンは、初の表彰台が初優勝となり「このシャンパンの味は最高だ。まだ実感が湧かない。楽しみたいと思っていたし、表彰台に上がれたら良いなと考えていたけど、まさか優勝できるとは」と、まだ自身の快挙が信じられない様子だった。

 また、かつて父と戦っていた36歳のライコネンと共に表彰台に並べたことについて、「表彰台では素晴らしい方々に囲まれた。キミは父さんと一緒に走っていたんだから、不思議な気分だ!」と語っている。(c)AFP/Timothy Collings