【4月27日 AFP】米大リーグ(MLB)で2年連続のノーヒットノーランを達成したシカゴ・カブス(Chicago Cubs)のジェイク・アリエッタ(Jake Arrieta)について、選手の間では、薬物を使っているのではないかという疑惑が持ち上がっている。しかしアリエッタ本人はこれに反論し、絶好調の要因は食生活と親からもらった体、そして努力のたまものだと強い口調で話した。

 アリエッタは昨年6月から、24試合連続クオリティースタート(6回3自責点以内)と抜群の安定感を見せており、その間の戦績は20勝1敗。加えて2度のノーヒットノーランを達成している。

 ところがこの快進撃を受けて、屈強な肉体を持つ30歳のアリエッタが、メジャー有数の先発投手として覚醒した背景には、運動能力向上薬が関係しているのではないかとの声が出ていた。

 もちろん、アリエッタはやっていない。

 USAトゥデー(USA Today)に対してアリエッタは、疲れたように「そういう話を聞いた。リーグ最高の選手たちの中にも、僕のステロイド(steroid)使用を疑ってる人がいるってね。ちゃんちゃらおかしい話だ。ばかだよ、はっきり言って」と話した。

 ミルウォーキー・ブルワーズ(Milwaukee Brewers)との3連戦の前にも、報道陣の前で疑惑について説明したアリエッタは、自身の立派な体格の裏に魔法はないと話している。

「野菜と脂肪分の少ないたんぱく質を摂取すること、それがコツだよ。食べるものをよく確かめて、正しいトレーニングを積む。やましいことは何もない。それに僕の母さんは180センチ以上、父さんは190センチ以上ある。そりゃあ大きくなるさ。僕はピラティスもやるんだ。たまに重いウエートで筋力トレーニングもやるし、これはその成果だよ」

 MLBでは近年、ドーピングによるスキャンダルが後を絶たず、アレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez)、バリー・ボンズ(Barry Bonds)氏、マーク・マグワイア(Mark McGwire)氏といったスターが薬物使用で糾弾されている。

 アリエッタは、テスト回数の増加や、違反者への罰則強化を歓迎する姿勢を見せている。

「見返りを考えれば、危険を冒そうとする選手は必ずいる。だからこそ、薬物プログラムは今のような厳しい形になった。それでもシステムの穴を突こうとする連中がいるからには、やるのはどんどん難しくなっていくだろうし、そうあるべきだと思う」

 そしてアリエッタは、薬物使用に対する「一発アウト」の方針に賛同し、「もし、システムをすり抜けて強力なステロイドを使おうとしたことが明らかなら、そうすべきじゃないかな」と話した。(c)AFP