【1月24日 AFP】2015-16アルペンスキーW杯は23日、イタリアのコルティーナ・ダンペッツォ(Cortina d'Ampezzo)で女子滑降第5戦が行われ、スピード系の女王リンゼイ・ボン(Lindsey Vonn、米国)が同種目で通算37勝目を挙げた。この結果、アンネマリー・モザー・プレル(Annemarie Moser-Proell)氏とボンが並んで保持していた滑降の歴代最多勝利記録が更新された。

 モザー・プレル氏のW杯通算62勝をすでに更新しているボンは、1分37秒01のトップタイムをたたき出すと、W杯で通算74勝目を挙げ、男子のインゲマル・ステンマルク(Ingemar Stenmark)氏が保持するW杯歴代最多の86勝に向けて、着々と歩みを進めている。

 ボンは、カナダのラリッサ・ユーキウ(Larisa Yurkiw)に0秒28差、スイスのララ・グート(Lara Gut)に0秒67差をつけ、今季の滑降で4度目の1位に輝いた。ティナ・ワイラター(Tina Weirather、リヒテンシュタイン)が、ボンと1秒01差で4位に入っている。

 総合争いでは、810ポイントのグートがボンと10ポイント差で首位に立っているものの、24日には再びスピード系のスーパー大回転が予定されており、まったく気が抜けない状況となっている。

 ボンは試技を終え、「風向きが何度も変わるコンディションは、いつだって難しい。選手の何人かは追い風、そしてまた何人かは向かい風を受ける。ここで再び勝利し、再び記録を更新できたことがうれしい」とコメントした。

「アウトドア競技なので、コンディションをコントロールすることはできません。でも今日は、なんとかそれを乗り越えて、新記録を樹立することができました」

「(記録については)あまり考えないようにしていました。そうすると余計な感情が生まれてしまうので。でも明日は別のレースがあるので、また勝てればいいなと思います」

 また、コルティーナ・ダンペッツォで10勝目を挙げたボンは、「コルティーナが大好き。初めて表彰台に上がった場所ですからね」と述べている。(c)AFP