【1月22日 AFP】米大リーグ(MLB)、ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のアロルディス・チャップマン(Aroldis Chapman)投手は、昨年10月30日に発生した恋人への家庭内暴力(DV)疑惑について罪を問われないことになった。米フロリダ(Florida)州南部の当局が21日に発表した。

 チャップマンは、22歳のクリスティーナ・バルネア(Cristina Barnea)さんと口論となった事件で捜査を受けていたが、検察側はこの件について説明が矛盾しており、証拠も不十分として有罪判決には持ち込めないと判断した。

 チャップマンの弁護士は地元紙サン・センチネル(Sun Sentinel)に対して、「われわれは、今回の容疑について警察と州検察が時間をかけて徹底的に捜査し、訴追しない結論に達したことを喜んでいます」とコメントした。

 バルネアさんは、チャップマンに突き飛ばされて首を絞められたと訴え、さらに同選手が拳銃を壁や窓に向けて8回発砲したと主張。一方、チャップマンは口論など一切なく、バルネアさんの兄弟に体を押されたと反論していた。

 27歳のチャップマンは、当時シンシナティ・レッズ(Cincinnati Reds)に所属しており、ヤンキースには先月トレード移籍を果たしたばかり。今後は大リーグ機構のDV規則により処罰を受ける可能性が残っているものの、ヤンキースの筆頭オーナーであるハル・スタインブレナー(Hal Steinbrenner)氏は、「有罪が確定するまでは無罪」と述べ、チャップマンを擁護している。

 ヤンキースは、2009年に母国キューバから亡命し、オールスターゲーム(All-Star Game)に4度出場しているリリーフ投手のチャップマンと引き換えに、4選手をレッズへ放出した。

 チャップマンは、時速105マイル(169キロ)の大リーグ最速球速記録を保持している。(c)AFP]