【1月21日 Relaxnews】スペイン・マドリード(Madrid)に本部を置く国連世界観光機関(UNWTO)は18日、過激派による襲撃事件に対する懸念にもかかわらず、2015年に全世界で海外旅行をした人の数が4.4%上昇し、過去最高の11億8000万人に達したと発表した。

 世界で最も人気のある訪問先だったのは、前年と同じくフランスで、さらに米国、スペイン、中国が続いた。

 UNWTOのタレブ・リファイ(Taleb Rifai)事務局長は記者会見で「2015年の結果は、為替の動きや原油価格、世界各地で起きた自然災害や人為的危機に影響を受けた」と指摘。原油価格の下落は移動コストを下げたが、産油国の人々の旅行需要をも減少させたとし、一方でユーロ安の影響により、米国人の欧州旅行を後押ししたと述べた。

 だが観光業に最も影響を与えたのは、2015年にエジプトやフランス、レバノン、チュニジア、マリなどで起きた過激派による襲撃事件の脅威だったとも指摘している。(c)Relaxnews/AFPBB News