■「成功」と「ルーツ」のバランス

 活動を続けていく上で難しいのは、商業的な成功とインディーズ時代のルーツに忠実でいることの両立だという。

 野田は、「メインストリームから逃げれば、音楽を作るのも、言い訳をするのも簡単だ」と「和製コールドプレイ(Coldplay)」になることも一向にいとわない様子で語る。そして、「両方の側面を持つことに面白みがある。僕たちは大手のレコード会社との契約を望んだけど、そのことで僕らを語ってほしくなかった」とコメントした。

 常連となっているサマーソニック(Summer Sonic)での2015年のステージを終えたRADWIMPSは、次に欧州の小さなライブハウスでの演奏に臨んだ。感触は良かったという。たとえ聴衆が歌詞の意味を分かっていなかったとしてもだ。

「ロンドンのオーディエンスが一番叫んでた」と野田は笑顔を見せた。そして「つながりを感じた。でも言葉のギャップを埋めるためには、さらに気持ちを込める必要がある。彼らには僕たちの言葉が分からない。だから、もっと感情で届けるようにしないといけないんだ」と述べた。(c)AFP/Alastair HIMMER