■名将との約束

 映画の中でロナウドは、2003年にイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)へ移籍する決め手になったのは、当時の指揮官アレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)氏が、試合の50%で起用すると約束してくれたことだったと明かしている。

 メンデス氏によれば、ポルトガル1部リーグのスポルティング・リスボン(Sporting Lisbon)でスター候補だった当時18歳のロナウドは、ファーガソン氏のオファーに気持ちを動かされ、FCバルセロナやイタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)など、他のライバルチームからの誘いを断ることになったという。

 ロナウドは、「サー・アレックス・ファーガソンに、『クリスティアーノ、君にマンチェスター・ユナイテッドに来てもらい、試合の50%に出場してほしい』と言われた。舞い上がって、『すごい』と言ってしまった」と明かした。

「だって、18歳の選手が試合の50%に出てくれと言われたら、信じられない気持ちになるよ。ホルヘが決断を後押ししてくれたし、もちろんサー・アレックス・ファーガソンの最後の言葉がマンチェスター・ユナイテッドとの契約の鍵を握ることになった」

 タキシード姿のロナウドは、英ロンドン(London)で行われた映画の公式プレミアに母親と息子と共に到着すると、数百人のファンから歓迎された。

 ロナウドはまた、レッドカーペットでファーガソン氏と再会を果たし、温かい抱擁を交わしていた。

 今回のプレミアには、チェルシー(Chelsea)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督や、カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)氏らレアルの元指揮官を筆頭に、ユナイテッド時代の元同僚であるギャリー・ネビル(Gary Naville)氏や、ルイ・サハ(Louis Saha)氏ら大勢のセレブも鑑賞に訪れていた。

 ロナウドは、「フェイスブック(Facebook)で世界一『いいね』を記録した人物」として認められた一方で、今回は熱心なファンと共に3分間で最もたくさん「セルフィー(自分撮り写真)」を撮影するという記録に挑戦していた。

「この映画を公開できて、誇りに思うし興奮している。ファンのために制作したのだから、この映画は彼らのものだ」

(c)AFP/Tom WILLIAMS