■錦織の初戦はペール

 一方、昨年の決勝で錦織圭(Kei Nishikori)を退け驚きの優勝を飾ったマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)は、再びジョコビッチが優勝するだろうと予測している。

 第9シードとして参戦するチリッチは、「アンディが絶好調でモチベーションもあるとはいえ、僕はジョコビッチを優勝候補の筆頭に据えるよ」とコメントした。

「そして、ロジャーもいつも通り勝ち上がってくるだろう。ウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2015)での優勝は本当に素晴らしかった」

「それから、下位シードの選手も何人か大会を面白くしてくれることを期待している」 

 初戦でブラジルのジョアン・ソウザ(Joao Souza)と対戦するジョコビッチは、難なく8強入りを果たすとみられているが、ナダルは昨年のスイス・インドア(Swiss Indoors Basel 2014)で敗北を喫したボルナ・コリッチ(Borna Coric、クロアチア)と初戦で当たることが決まり、さらに4回戦では弾丸サーブを誇る第10シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)と対戦する可能性もある。

 昨年大会(US Open Tennis Championships 2014)で男子アジア勢初のグランドスラム制覇を逃した第4シードの錦織は、優勝を譲ったチリッチと準々決勝で再び激突する可能性がある。

 錦織は今月のシティ・オープン(Citi Open 2015)で、昨年の全米オープン以降初めて対戦したチリッチを破ると、そのまま大会制覇を果たしており、全米オープンの初戦ではブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)と対戦することが決まった。

 一方、2012年のウィンブルドン選手権以降グランドスラムのタイトルから遠ざかり、全米オープン制覇も2008年が最後となっている第2シードのフェデラーは、今大会の1回戦でアルゼンチンのレオナルド・メイヤー(Leonardo Mayer)と当たり、4回戦では米国1位のジョン・イズナー(John Isner)と対戦する可能性がある。

 さらに、準々決勝ではフランスのリシャール・ガスケ(Richard Gasquet)か、チェコのトマス・ベルディハ(Tomas Berdych)が待ち構えているとみられる。(c)AFP/Jim SLATER