■米移籍の流れを歓迎

 近年では、スティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)、フランク・ランパード(Frank Lampard)、アンドレア・ピルロ(Andrea Pirlo)、カカ(Kaka)といった、欧州と南米のスター選手が次々にMLSへ移籍しており、モウリーニョ監督はこの流れを評価している。

「カカ、ランパード、ジェラードといった選手が今でも恋しい。でも、こういう選手がいないとリーグが盛り上がらないからね」

 モウリーニョ監督は、MLSに世界中から多くの選手が渡ることで、若手選手に「MLSがどんな姿になるのかという展望」を与えたと言う。

「(MLSが)キャリアの終わりではなく、キャリアのスタートになる選手がいても良いと思う」

「リーグは正しい方向に向かっていると思う。サッカーは、北米でナンバーワンの競技にはなれないかもしれないが、初めてここに来た2004年に比べれば、かなり人気が出てきた」

 また、昨季終了後にチェルシーを退団し、現在フリーエージェント(FA)となっているディディエ・ドログバ(Didier Drogba)についても、MLSでの成功にお墨付きを与えた。

 37歳のドログバは、モントリオール・インパクト(Montreal Impact)やシカゴ・ファイアー(Chicago Fire)といったMLSの球団と、交渉を行っていると伝えられている。

 モウリーニョ監督は、「彼は最高の選択肢だと思う」と評した。

「絶対にあり得ないけど、もし私がクラブのオーナーだったら、クラブの中心に据える存在として、彼のような選手、そして男を一番に思い浮かべる」

「彼は更衣室でも存在感があるし、チームの代表として模範のような男だよ」

 モウリーニョ監督は同時に、選手としてのキャリアが終わりに近づいているドログバが、チェルシーのコーチ陣に加わるという選択肢を捨てたことも明かしている。

「われわれのもとに残ることを選ばなかったのは、彼があと2年サッカーを楽しみたいと決断したからだ」

「あと2年は彼の言うとおり、選手として良い状態でいられるということなんだろう」

(c)AFP