【5月23日 AFP】サウジアラビアの東部州(Eastern Province)にあるイスラム教シーア(Shiite)派モスク(礼拝所)で22日に起きた自爆攻撃で、死者は21人、負傷者は81人に達した。イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」が犯行声明を出した。サウジアラビア国内での攻撃にISが犯行声明を出すのは初めて。

 国営サウジ通信(SPA)が同国内務省の発表として伝えたところによると、自爆攻撃があったのはシーア派住民が多数を占める同州カティーフ(Qatif)のモスクで、礼拝の途中に大規模な爆発が起きた。またSPAが伝えた保健省の発表によると、爆発による死者は21人、負傷者は81人で、うち12人は重傷だという。

 ISは同じイスラム教でもシーア派を異教徒とみなしている。ISはインターネットに掲載した声明で、シーア派をアラビア半島(Arabian Peninsula)から追い出すまで同派の「暗黒の未来」を約束すると宣言した。

 また、同国ではスンニ派が多数を占めており、宗派間の緊張が高まることが懸念されている。同州では昨年11月にも、ISと関連するグループがシーア派住民7人を殺害する事件があった。(c)AFP