【1月26日 AFP】2014-15アルペンスキーW杯は25日、スイスのサンモリッツ(St. Moritz)で女子スーパー大回転第4戦が行われ、リンゼイ・ボン(Lindsey Vonn、米国)が優勝し、悔しい結果に終わった前日の滑降の雪辱を果たした。

 W杯通算64勝目を飾った30歳のボンは先日、イタリアのコルティーナ・ダンペッツォ(Cortina d'Ampezzo)で、アンネマリー・モザー・プレル(Annemarie Moser-Proell)氏の持つ歴代最多勝利記録を更新していた。

 ボンはトリッキーで厳しい第三セクションで2度の小さなミスを犯したものの、コースの上段から中盤のセクションまではほぼ完ぺきな滑りをみせた。

 男子ゴルフのタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)と交際中のボンは、1.9キロメートルに及ぶエンガディン(Engiadina)の長距離コースに臨み、時速87キロメートルを超えるスピードで1分23秒55のタイムを記録し、2月に地元の米コロラド(Colorado)州で行われるアルペンスキー世界選手権(2015 FIS Alpine World Ski Championships)に向けて完ぺきな勢いを得た。

ソチ冬季五輪の同種目で金メダルを獲得したアンナ・フェニンガー(Anna Fenninger、オーストリア)は、わずか0.24秒差で2位に入り、この日唯一ボンと僅差で競り合った。

 また、ニコール・ホスプ(Nicole Hosp、オーストリア)がトップと1.1秒差の3位に入った今回のレースでは、気温が氷点下8度で停滞する薄曇りの天候のなか、ボンと2秒差以内のタイムを記録したのはそのほかに6人しかいなかった。

 24日の滑降を制したララ・グート(Lara Gut、スイス)は、転倒してネットに衝突したものの、大きなけがには至らなかった。

 一方、2013年の世界選手権でスーパー大回転を制し、現在W杯総合首位に立つティナ・マゼ(Tina Maze、スロベニア)は、この日も失意の結果に終わった。

 ソチ五輪の滑降でスイスのドミニク・ギザン(Dominique Gisin)と同タイムの金メダルに輝いたマゼは、前日の滑降では18位に沈み、この日も中盤まで余裕のリードを築きながらも、フィニッシュラインの2ゲート手前で大きくコースを外れてしまった。

 ティナ・ワイラター(Tina Weirather、リヒテンシュタイン)も、終盤のコースアウトで記録を出せずに終わった。(c)AFP