【10月14日 AFP】サッカーブラジル代表のドゥンガ(Dunga)監督は、11日に中国・北京(Beijing)で行われた親善試合で、相手ベンチを指さしながら鼻をつまむ映像が撮られ、そのジェスチャーがアルゼンチンのキャンプ地でドラッグが使用されていたことを示しているのではないかという報道を受け、これを一蹴した。

 ドゥンガ監督は、遠征先のシンガポールでこの問題について質問されると、選手たちが鼻をふさぐほど、北京の大気汚染がひどかったのだと述べた。

 ブラジルは、宿敵アルゼンチンとの親善試合スーペルクラシコ(Superclasico de las Americas)に2-0で勝利し、母国開催だったW杯ブラジル大会(2014 World Cup)での惨敗から、誇りを取り戻しつつある。

 日本との親善試合を控えるドゥンガ監督は、報道陣に対し「私は(アルゼンチンの)選手たちがドラッグを使用したとは一度も言っていない。そのような発言は、メディアから出てきたのだ」と述べた。

「選手たちが四六時中鼻をふさいでいたのは、中国の大気汚染のためだったのだろう」

 メディアは、ドゥンガ監督が繰り返していたジェスチャーについて、ドラッグの使用をほのめかす「コカイン鼻」と翻訳した。サッカー界では、アルゼンチンの名選手ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏がコカインを使用していたことは、よく知られている。

 ドゥンガ監督は、自身の陽気な振る舞いについて、「試合で闘争心をむき出しにするためには、新たな戦略が必要なんだ」と説明した。

「そうしなければ、選手たちのプレーは、ただ落ち着いたものになってしまう。それは、ブラジル人がブラジル代表チームに期待するものではない」

(c)AFP/Talek HARRIS