【10月14日 AFP】サッカー日本代表のハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)監督は13日、ドゥンガ(Dunga)監督率いる新星ブラジルのゴールをこじ開ける最初のチームになるための情熱に欠けているとの意見に反論した。

 日本代表は、先日行われたジャマイカとの親善試合でアギーレ監督に初勝利をもたらしたものの、ニーロン・ノスワーシー(Nyron Nosworthy)のオウンゴールに助けられた形となり、まだチームには火がついていない状態となっている。

 アギーレ監督は、チケットが売り切れとなったシンガポールでの親善試合を控え、これまでチームが出遅れているのは、責任感が欠如してるためではないと述べた。

 アギーレ監督は、シンガポールの新スタジアムで報道陣に対して「まったく同意できない」と反論し、「これまでの3試合で、われわれが情熱を傾けてプレーしていなかったというのは真実ではない」と述べた。

「プレーそのものに不満があるというならば、そのことについて話し合う余地はある。だが、情熱の有無については論外だ」

「明日の試合は、非常に厳しいものになるだろうが、私はチームが決意を持ってプレーすることを確信しているし、そのことについて心配していない」

 アギーレ監督は、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)を擁するブラジルとの親善試合で、先発メンバーを6人変更する意向を示しており、来年1月の第16回アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)連覇に向けて、チーム作りが急がれる。

 アギーレ政権下の日本が、ウルグアイ戦に敗れベネズエラ戦で引き分けているのに対し、復活したブラジルは、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)後にドゥンガ監督がチームを引き継いで以降、3試合で一度も失点していない。

 アギーレ監督は、「世界レベルの選手が大勢そろっているブラジルと戦うことは、われわれにとって素晴らしい経験になるだろう。私はチームの実力を証明したいと思っているし、皆さんに披露するのが待ちきれない」と述べた。

「これまでブラジルは3勝しており、厳しい試合になることが予想される。しかも、彼らは相手に一点も与えていない。だから、われわれは明日の試合で、その記録を止めてみせる」

 アギーレ監督は、どの選手を変更するのかは明らかにしなかったが、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)に所属する香川真司(Shinji Kagawa)が、10日のジャマイカ戦で負傷し、すでに戦列を離れている。

「困難な状況の中で、チームに試練を課すことこそ、私が望んでいたことだ」としたアギーレ監督は、「アジアカップでは、ホームゲームがない。だから、倒すことが本当に困難な相手と戦いたかった」と述べた。

 W杯優勝5回を誇るブラジルに対して、日本は過去10回の対戦で一度も勝利していない。しかし、くぼみがありザラザラしているシンガポールのピッチは、スムーズなプレーの障害となり、日本に味方する可能性も含んでいる。

 アギーレ監督は、「とてもザラザラしているので、最高のパフォーマンスをみせることは少し難しいかもしれない」と語った。(c)AFP