【4月15日 AFP】米国水泳連盟(USA Swimming)は14日、ロンドン五輪で6個のメダルを獲得した後引退を表明した元競泳のマイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏が、来週、アリゾナ(Arizona)州メサ(Mesa)で開催される米国水泳グランプリシリーズ(USA Swimming Grand Prix Series)で競技復帰を果たすと発表した。

 28歳のフェルプス氏は、昨年のうちに米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping AgencyUSADA)の薬物検査プログラムに再加入しており、長年コーチを務めるボブ・ボウマン(Bob Bowman)氏も同氏の復帰を示唆していた。五輪通算で22個目のメダルを手にしたフェルプス氏は、2016年のリオデジャネイロ五輪に照準を合わせて競技生活を続けるとみられる。

 24日から26日に開催されるグランプリシリーズのメサ大会には、フェルプス氏の他に、五輪金メダリストで世界記録保持者のライアン・ロクテ(Ryan Lochte)やケイティ・レデッキー(Katie Ledecky)の出場も予定されている。フェルプス氏が競技会に出場するのは、2012年のロンドン五輪以来になる。

 コーチのボウマン氏は14日、米紙USAトゥデー(USA Today)に対し、「今日の時点で、彼が(大会に)出場することは確実だと思う」と話した。

「楽しみだよ。水泳界にとっても、マイケルの復帰は素晴らしいことだと思う。何が起こるかはまったく予想できないが、とにかく楽しんでどうなるのか見てみたい」

 また、ボウマン氏によれば、フェルプス氏はリレーや距離の短い100メートル自由形及びバタフライなどに照準を絞りたがっているという。

 2008年の北京五輪で前人未踏の8冠を達成したフェルプス氏は、ロンドン五輪で4つの金メダルと2つの銀メダルを獲得し、歴代最多となる通算18個の金メダルを手にしてきた。

 フェルプス氏にとっては、8月6日から10日にかけて米カリフォルニア(California)州アーバイン(Irvine)で開催される全米選手権(2014 Phillips 66 National Championships)への出場が、当面の目標になる可能性が高い。全米選手権は、来年ロシアのカザニ(Kazan)で行われる第16回世界水泳選手権(16th FINA World Championships)の選考会を兼ねている。(c)AFP