【2月25日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するウィリアムズ(Williams)は24日、スージー・ヴォルフ(Susie Wolff)が、女性ドライバーとしては22年ぶりとなるGPレースに出走する可能性を示唆した。

 すでに開発ドライバーを務めている31歳のヴォルフについて、ウィリアムズは7月の英国GP(British Grand Prix 2014)とドイツGP(German Grand Prix 2014)で最初のフリー走行に参加させると発表した。

 1992年にはブラバム(Brabham)のジョバンナ・アマティ(Giovanna Amati)が、インテルラゴス・サーキット(Interlagos Circuit)で行われたブラジルGP(Brazil Grand Prix)に出走したが予選を通過できず、それ以来、F1に参戦する女性ドライバーは現れていない。

 ヴォルフはシルバーストーン・サーキット(Silverstone Race Circuit)とホッケンハイム(Hockenheim)で得た知識が、将来的にセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)やフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)といった世界王者とF1グリッドで並ぶ挑戦に役立つことを期待している。

 ヴォルフは、「シルバーストーンでは昨年(テストで)走行した経験がありますので、ある程度サーキットのことは分かっています。それに、ホッケンハイムもドイツ・ツーリンングカー選手権(Deutsche Tourenwagen Masters、DTM)時代から、よく知っています」と語った。

「フリー走行に参加するのであれば、もちろん本番のレースのつもりで走らなければなりません」

「ウィリアムズに加入したときから、歩けないうちに走ろうとするなと自分に言い聞かせていました」

「まずは1歩ずつ、きちんと仕事をこなすことです。フリー走行でも同じようにできれば、自然にレース参戦につながるはずです」

 ヴォルフが挑戦しようとしている偉業は、過去に2人の女性ドライバーしか成し遂げていない。1958年には、マリア・テレーザ・デ・フィリップス(Maria Teresa de Filippis)がマセラティ(Maserati)で合計3レース、1970年代にはレラ・ロンバルディ(Lella Lombardi)が合計12レースに出走している。

 2012年にウィリアムズに加入したヴォルフは、「過去の歴史については、ずっと意識してきました。でも、それより自分にとって大切なのは、着実に前進していくことです」とコメントした。

「自分にとって重要なのは、きちんと仕事をこなしてチームに貢献し、チャンスを得ることです。歴史は関係ありません。チームに利益をもたらし、任務を果たすために自分は走るのです」

 ザウバー(Sauber)は先日、F1参戦に必要なスーパーライセンス取得のためにシモーナ・デ・シルベストロ(Simona De Silvestro)を提携ドライバーとして迎え入れると発表している。(c)AFP