【11月26日 AFPBB News】試合:2013年11月23日 ドルトムント 0-3 バイエルン・ミュンヘン

 まるで格闘技のワンシーンのようだった。

 バイエルンが敵地でドルトムントに勝利すると、DFジェローム・ボアテンが宙高く飛び上がり、GKマヌエル・ノイアーが顔をゆがめながら受け止めた。それぞれ192cm90kg、193cm92kg。ノイアーは商売道具の両腕に力を込めて、この日の勝利の価値を噛み締めた。

 11月23日、ブンデスリーガにおける2位と首位の頂上決戦、ドルトムント対バイエルンが行なわれた。昨季のチャンピオンズリーグ決勝の再現であり、技術、体力、戦術すべての面でトップレベルの熱戦が期待された。

 前評判通り、互いに長所を出し合うゲームになる。前半はドルトムントが得意のカウンターでチャンスを作れば、後半はバイエルンがマリオ・ゲッツェとチアゴ・アルカンタラの投入で一気にパスワークを加速させた。

 試合を動かしたのは、今夏にドルトムントからバイエルンへ移籍したゲッツェだった。スタジアム中から浴びせられたブーイングにも動じず、後半22分、密集地帯でパスを受けると、相手が近づく前に右足をコンパクトに振り抜いて決勝弾を古巣のネットに突き刺した。

 今季、グアルディオラが新監督に就任して以来、バイエルンはいまだ公式戦で無敗。チャンピオンズリーグ王者は、異次元の強さを手にしつつある。(c)AFPBB News/木崎伸也