【6月20日 AFP】女子テニス世界ランク1位のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が19日、米誌ローリング・ストーン(Rolling Stone)のオンライン記事に掲載された、性的暴行事件に関する自身のコメントについて謝罪した。

 米オハイオ(Ohio)州ストゥーベンビル(Steubenville)でアメリカンフットボール部の高校生2人が泥酔した16歳の少女を強姦(ごうかん)し、有罪判決を受けたというニュースは米国内で話題になった。

 この事件について、ローリング・ストーンにはセレーナの次のようなコメントが掲載されている。

 「この女の子を責めるつもりはないけど、16歳であんなに酔っ払うなんて。他人がくれたお酒を飲むなと親が教えるべきよね」

 「16歳よ。なんであんなに飲んで、記憶をなくしているの?もっと酷いことが起きてもおかしくない。彼女はラッキーだったわ。私にはわからないけど、処女じゃなかったかもしれない。だからって自分をああいう状況に置くことが間違いだったわ。誰かが彼女の飲み物に何かを混入させたのなら話は別だけどね」

 しかし19日、セレーナは声明を発表し、ローリング・ストーンに「書かれた、自身が言ったとされるコメント」について謝罪した。

 「ストゥーベンビルで起こった事件は私にとっては本当にショックでした。とても悲しくなりました。たった16歳でレイプされるなんて、被害者と加害者、両方の家族にとっても恐ろしい悲劇です」とセレーナはコメントした。

 「私は今、被害者少女のご家族に連絡を取り、ローリング・ストーンの記事について彼女に本当に申し訳なかったと伝えようとしています。あの記事に書かれた、私が言ったとされることはとても無神経で思いやりのない言葉でしたが、私は事件が彼女のせいだと言ったりほのめかしたりするつもりは全くありません」

 「私は常に女性の社会的平等、女性の権利などのために戦ってきました。女性を支援するためならできる限りのこと全てをしてきました。被害少女に対して、私の思いとサポートの手を差し伸べます。特にこの事件では、罪のない16歳の少女が被害に遭ったのだから」

(c)AFP