【5月14日 AFP】太平洋の島国フィジーで、ミス・フィジーに選ばれながら外見がフィジー人らしくないという人種差別的な攻撃を受けていたトリカ・ワターズ(Torika Watters)さん(16)が、資格年齢の17歳に達していなかったとしてミス・フィジーのタイトルをはく奪された。

 ワターズさんは4月のコンテストでミス・フィジーに選出されたが、そのときの選考委員は英歌手ロッド・スチュワート(Rod Stewart)さんの元妻でニュージーランド人スーパーモデルのレイチェル・ハンター(Rachel Hunter)さんなど、フィジー人ではない委員たちだった。

 欧州系の血を引くワターズさんが選出されたことで、大会の公式フェイスブック(Facebook)には「フィジー人の代表は、フィジー人らしく天然の縮れ毛でなければだめだ」といった批判や苦情が数百件寄せられた。大会の広報担当者は「ワターズさんの選出に関しては、フィジー人からは批判的な発言しか寄せられていない。健全な議論や感想は歓迎するが、攻撃的なコメントや人種差別的なコメントは容認できない」と述べた。

 しかしミス・フィジー大会の主催者側は13日、ミス・ワールド(Miss World)世界大会出場資格の最低年齢である17歳に達していなかったため、ワターズさんは失格となると発表した。

 8月に中国で行われるミス・ワールド世界大会には、2位だったコイニ・バカロロマ(Koini Vakaloloma)さん(24)が繰り上がり、ミス・フィジーとして出場するという。(c)AFP