【2月12日 AFP】ブラジルで前月末、結婚式直前に花嫁が教会の前で誘拐され、宝飾類や乗っていた車を奪われたものの2時間後に教会に戻り、無事に式を挙げるという事件があった。このほど、教会側が暴力反対キャンペーンとして紹介した。

 事件が起きたのは南部クリチバ(Curitiba)の教会。新婦のマリエレ・コレア(Mariele Correa)さんは、車で教会に到着した際に突然乗り込んできた強盗に車ごと連れ去られた。車内にはコレアさんのほか、花嫁介添人の10歳の少女と友人が同乗していた。

「犯人の1人に聞いたの、『わたしは結婚させてもらえるのかしら』って。そしたらその男はわたしを見て、『お前の夫になるべき男は、もはや妻を亡くした男だよ』と言ったわ」と、コレアさんはブラジル日刊紙オ・グロボ(O Globo)の取材に語った。

 しかし、誘拐犯はコレアさんたちを市内で20分ほど連れ回した後、教会から10キロ離れた場所で降ろした。コレアさんらは金品と車を奪われただけだったという。コレアさんは電話を借り、新郎で警察官のグラウシオ・ルイス・コレア(Glaucio Luiz Correa)さんに電話し、状況を説明。タクシーを拾って教会へ戻り、結婚式を挙げたという。(c)AFP