【1月3日 AFP】(写真追加)ダカールラリー2010(Dakar Rally 2010)第1ステージが行われた2日、出場していた車両が観戦していたファンの一団に突っ込み、女性の観客1名が死亡した。医療関係者が明らかにした。

 ブエノスアイレス(Buenos Aires)から800キロメートル離れたリオ・クアルト(Rio Cuarto)近郊で起きた事故により、そのほか4名の観客も負傷している。

 コルドバ病院(Cordoba hospital)の医師は、地元放送局トド・ノティシアス(Todo NoticiasTN)に対し「28歳の女性が死亡した。頭部や腹部、骨盤に重傷を負い、搬送時には2度の心臓発作を起こした。最善を尽くしたものの、到着後に死亡した」と話している。

 死亡した女性とともに、ラリーコースからコルドバ(Cordoba)へ空路で搬送された負傷者4名のうちの2名について医師は「24歳の男性が足を骨折し、子供は小児科に送られたが容体は安定している」と話し、ほかの2名については「重傷ではない」とコメントしている。

 ブエノスアイレスからコルドバ間で行われたダカールラリー2010の第1ステージで、ドイツ人ドライバーのミルコ・シュルティス(Mirco Schultis)とスイス人コ・ドライバーのウルリッヒ・レアルディ(Ulrich Leardi)の乗る4WD車が事故を起こした。観客の死亡が確認される前、大会主催者側は「競技ナンバー418番(シュルティスとレアルディ)がスペシャルステージ75キロメートル地点の『観客ゾーン(観客専用の安全なエリア)』の外側で観客の一団に衝突した」と声明を発表している。

 2007年まで大会が開催されていたアフリカにおける安全上の懸念のため、2009年大会(Dakar Rally 2009)から南米開催となったダカールラリーは、世界で最も危険なモータースポーツ大会のひとつに数えられており、その2009年には二輪部門に出場していたパスカル・テリー(Pascal Terry、フランス)が遺体で発見され、サポート車両が他の車両に衝突する事故で2人が死亡している。

 1979年から開催されているダカールラリーでは、50人以上の死者が出ている。(c)AFP