【12月27日 AFP】(写真追加)フランスの援助団体「ゾエの箱舟(Arche de Zoe)」のメンバーがチャドの子ども103人を同国から密出国させようとした事件の判決公判が26日、同国首都ヌジャメナ(N’Djamena)の裁判所であり、同団体の仏人メンバー6人に対して重労働8年が言い渡された。6人は、子どもたちがスーダンのダルフール(Darfur)地方からの孤児だと思っていたと主張していた。

 チャド人1人とスーダン人1人にも禁固4年が言い渡されたが、ほかのチャド人2人は無罪となった。

 判決によると、メンバー6人は、市民権に違反して子どもたちを誘拐しようとした上、航空機で子どもたちをチャド東部からフランスに移送しようとした際、費用を払わずに逃亡を図ったとして有罪判決が下された。

 現地の仲介者だったスーダン難民のSouleimane Ibrahim Adam被告とスーダン国境付近の町の指導者Mahamat Dagot被告は、誘拐未遂の共謀罪で有罪となったが、情状酌量の余地があると判断された。

 同団体の代表Eric Breteau被告とAdam被告は偽造文書を行使した罪でも有罪となった。

 フランス外務省によると、判決を受けて同国政府は直ちに、チャド政府に対し6人の身柄引き渡しを要請した。(c)AFP