【3月28日 東方新報】中国汽車工業協会は18日、公式微信(ウィーチャット、WeChat)アカウントにて「企業によるデータ公表の規範化に関する提案書」を発表し、その中で企業に対し「週間販売ランキング(週販ランキング)」の対外公表を停止するよう呼びかけた。

 提案書では、近年、中国の自動車産業は電動化・スマート化・インターネット連携化へと加速的にシフトし、世界的な優位性を獲得してきたとし、この成果は非常に貴重であり、業界全体で大切にすべきだと述べている。中国自動車工業協会は自動車産業の高品質な発展を推進することを使命とし、公正な競争環境の維持、業界の自主規律の促進、健全な産業発展の実現に取り組んでいる。

 しかし最近、一部の自動車メーカーが、市場動向を反映していない週次販売ランキングを頻繁に発表しており、その出所が不明確なデータが世論に誤解を生み、業界秩序を乱し、「内巻(過度な内部競争)」を助長していると指摘している。

 そのため、健全な業界エコシステムを守り、高品質な成長に産業の注目を集めるべく、中国自動車工業協会は次のような提案を行った。

■データの公表を規範化し、業界の信頼性を守る

 企業には、週間販売ランキングの対外公表を停止するよう求める。断片的な情報による偏った解釈を避け、誤解を招くような世論が市場に影響を与えることを減らすことが目的である。代わりに、月次・四半期・年次など、自動車業界の運営実態に即したサイクルで経営データを公表することを推奨し、業界の健全かつ安定した運営を共に守っていくべきだとしている。

■良性な競争を促し、不適切な宣伝を排除する

 企業の宣伝活動は、自社の経営成果に焦点を当てるべきであり、技術革新・製品開発・サービス向上などに関する内容に重点を置くべきだとする。他社との比較を強調した表現や、順位づけに関する情報の発信は避けるべきであり、「他社をけなして自社を持ち上げる」ような不健全な競争を禁止し、業界を「データ競争」から「サービスと価値競争」へと導くことが重要だと提起した。

 また、協会は第三者機関やメディアにも同様の対応を呼びかけ、週間販売ランキングの発表を中止するよう要請した。さらに、業界の技術進歩やグリーンな転換といった前向きな成果を積極的に発信し、市場の短期的なデータに過剰反応せず、社会の不安を煽るような報道を抑制し、健全な産業環境を共に構築することが望ましいと述べている。 最後に、協会は業界全体の協力によって、中国の自動車産業の高品質な発展をさらに推進していきたいと結んでいる。(c)東方新報/AFPBB News