【4月1日 Peopleʼs Daily】中国・山東省(Shandong)の膠州湾(Jiaozhou Bay)では海風がのどかに吹きそよいでいる。1月1日午前9時頃、膠州湾の畔にある青島港(Qingdao port)の完全自動化ターミナルに、香港の海運会社「OOCL」が運行するコンテナ輸送船「オリエント・オーストラリア号(OOCL Australia)」が貨物を満載して、ゆっくりと入港した。船が接岸すると、港ではすぐにインテリジェント化された荷揚げ作業が始まった。

 数多く並んだガントリークレーンのグリッパーが数十メートルの高さから下りてくる。巨大なコンテナが正確に掴まれ、自動誘導車両にしっかりと載せられる。その近くにはヤード内を移送するレール移送式高速クレーンがあり、到着したコンテナを、ヤードの所定の位置に整然と積み重ねている。流れるような荷役作業は、自動化による作業の効率化のおかげだ。

 青島港の責任者の話によると、完全自動化ターミナルの建設は2015年から3段階に分けて始まり、第3段階は23年末に完了し、稼働を開始した。

 ターミナルの作業効率は以前と比較して6%向上し、処理能力は15%増加した。

「オリエント・オーストラリア号」のコンテナ積み込み実績データで、クレーン1基当たりの平均作業効率が1時間に60.9個をマークし、自動化コンテナターミナルの荷役効率の12回目の世界新記録を達成した。

 また、コンテナふ頭から海岸線沿いを北に向かった場所にあるドライバルク貨物ターミナルも、設備更新で活性化されている。

 煙台港西港区の鉱石ターミナルには人影が全く見られない。オレンジ色のアンローダーのバケットが次々にリズミカルに鉱石をすくい上げ、船倉から運び出している。そして高速回転するベルトがスタッカ・リクレーマとローダーとを密接に連携させ、荷揚げとトラック積載作業を一気に進めている。

 この鉱石ターミナルは、現場の手動操作から遠隔操作に切り替わり、ターミナル制御技術の完全自動化で、全てのプロセスの無人化が実現した。バルク貨物の荷揚げと積み込みの総合効率は、従来の作業効率と比較して、どちらも20パーセント以上向上している。

 山東半島の南北にある2つの港は、中国が急速に建設を進める「スマートポート」の縮図と言える。中国交通運輸部のデータによると、現在、中国にはすでに完成されたコンテナとドライバルク貨物の自動化ターミナルが52か所あり、建設中の施設と合わせ、世界第一の数を誇っている。中国港湾の自動化の技術レベルとその応用の規模は、世界トップクラスである。

 近年、中国は自動化コンテナターミナルと自動化石炭・鉱石ターミナル設計規範など一連の業界技術規範を相次いで制定し、スマート港湾の建設と発展を推進している。自動化コンテナターミナル建設の技術の一部は、すでに海外にも伝わり、一部の国の港湾で応用されている。

 それでは、従来のターミナルをスマートターミナルに改造するには、どれほどの段階を経る必要があるのだろうか?

 これに関し、上海振華重工設計研究総院の李義明(Li Yiming)院長は「コンテナターミナルは、港湾の機械設備と処理システムの一式が完全に自動化されていなければ、船舶の積み卸し、コンテナ移動、貯蔵ヤード搬出入の全プロセスを無人化することはできない」と話す。

 李氏の説明によると、上海洋山港第4期の自動化ターミナルを例に取れば 大型船が接岸した時に、まず必要な設備はコンテナ揚げ降ろし用の岸壁ガントリークレーンだ。ここにデュアルトロリー式の自動岸壁クレーンを導入することで、2台のトロリーが交互に作業を行い、荷役効率の50%向上を可能にした。荷揚げ後は、自動搬送車両(AGV)でヤードまで効率的に搬送される。その後、世界で初めて開発された「ツインコンテナ自動化レール移動式ガントリークレーン」が2つのコンテナを同時に持ち上げて運ぶ。これでコンテナヤード内の作業効率が2倍になったという。

「我々はこれまで合計28基の自動化岸壁ガントリークレーン、121基の自動化レール移動式ガントリークレーン、145台の自動搬送車両、および全体が制御できる揚げ降ろしシステムを提供した。洋山港第4期ターミナルを、単体として世界最大規模の自動化コンテナターミナルへと発展させることに貢献した。我々は世界の自動化ターミナルの70%以上の建設に参加している」、李院長はこのように強調する。

 岸壁クレーンやレール移動式ガントリークレーンから無人搬送車まで、これら多くの港湾機械設備はどのように秩序ある連携が保てるのか。それは全て強力な自動化ソフトウェアシステムに依存している。

 寧波市(Ningbo)舟山港の梅山港区では、「スマートポート」の大型スクリーンに、船舶の荷役作業、ブリッジクレーンやガントリークレーンの自動操
作、自動搬送車両の往復などリアルタイムの映像が表示されている。

 独自開発した「デュアルコア・ブレイン」が、数百台の港湾機械設備の正確な秩序ある作動を制御し、「数千万TEU(標準コンテナ)レベル」の運行計画と複雑なタスク管理をサポートしている。

 寧波舟山港集団の責任者は「インテリジェント設備の大規模な利用が、港湾の効率的な運営の確固たる基盤を築き、港湾の処理能力の記録を更新し続ける力となっている。昨年1月から11月までの舟山港の貨物受け払い実績は12億6800トンで、前年同期比3.27%増となり、コンテナ受け払い実績は3614万500TEUで、前年比10.2%増となった。

 近年、中国の港湾は埠頭の専門化とインテリジェント化を積極的に推進し、港湾サービス能力をさらに向上させている。24年1月から11月までの間、中国の港湾貨物取扱量は160億4000万トンに達し、前年同期比で約3.4%増加した。コンテナ取扱量は3億TEUに達し、前年同期比で7.3%増加、安定した成長を維持している。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews