【3月24日 AFP】カナダのマーク・カーニー新首相は23日、10月に予定されていた総選挙を前倒しし、4月28日に実施すると発表した。同盟国であるカナダに高関税を課したり、併合を口にしたりするドナルド・トランプ米大統領への対応が主な争点の一つとなる。

ジャスティン・トルドー前首相の下、10年間政権を握ってきた自由党は深刻な支持率低下に直面していたが、自国に対するトランプ氏の強硬姿勢を受け、愛国心の高まりの勢いに乗り、新たな多数派形成を見込んでいる。

カーニー氏は「カナダ国民に対し、トランプ大統領に対処するための強く、前向きな信任を求める」とし、トランプ氏は「わが国を壊し、支配することを望んでいる。われわれはそのようなことを決して許さない」と述べた。

さらに「トランプ大統領による不当な貿易措置とわが国の主権に対する脅威により、われわれは生涯最大の危機に直面している」と指摘。「われわれの対応は、強力な経済とより安全なカナダの構築であるべきだ」とし、トランプ氏がカナダの主権を認めるまで会談は行わないと明言した。

トランプ氏は就任以来、米国の「51番目の州」としてカナダを併合すべきだと繰り返し主張している。(c)AFP/Marion THIBAUT