【3月24日 AFP】米国とウクライナの当局者はサウジアラビアで23日夜、ロシアとの戦争のエスカレーション阻止に向けた協議を終えた。一方、ロシアの代表団は24日に別途、米側と個別協議を行う予定だ。

3年目に突入したウクライナ紛争の早期終結を強く求めるドナルド・トランプ米大統領は、サウジでの協議が突破口となることを期待している。だが、ロシア側は「困難な交渉」が待ち受けていると警告している。

ウクライナのルステム・ウメロフ国防相は、自ら率いる代表団と米側との会談は23日夜遅くに終了したと述べた。

ウメロフ氏は「議論は生産的かつ集中的だった。エネルギーを含む重要な点について協議した」とSNSで報告し、ウクライナは「公正かつ持続可能な平和」を実現するために取り組んでいると付け加えた。

ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は夜の演説で「ロシアだけがこの戦争を引き延ばしている」と非難し、「われわれが支援国とどのような協議を行うにしろ、プーチンに真の攻撃停止命令を出させるように促す必要がある。この戦争を始めた者が、終わらせなければならない」と語った。

一方、ロシアの国営メディアは23日、翌日の米国との協議に向け代表団がサウジ入りしたしたと報じた。

トランプ政権の特使スティーブ・ウィトコフ氏は、合意が成立すれば「全面的な」停戦への道が開かれると、楽観的な見方を示した。

同氏は米FOXニュースに「サウジアラビアで24日に、特に黒海における双方の艦船への攻撃停止に関して、実質的な進展が見られると思う。そこから自然に全面的な停戦に向かうだろう」と述べた。

ただ、ロシア大統領府(クレムリン)のドミトリー・ペスコフ報道官は国営テレビで、「協議はまだ始まったばかりだ」と、慎重な姿勢を示した。(c)AFP