無問芯穹CEO、計算能力とAIエコシステムの展望語る
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【3月25日 Xinhua News】人工知能(AI)インフラを手がける中国の無問芯穹(Infinigence AI)の共同創業者で最高経営責任者(CEO)を務める夏立雪(か・りっせつ)氏は21日、新華網が北京市で開いた「人工知能(AI)応用エコシステムパートナー共創会およびAIイノベーション・社会ガバナンス思客会」で、計算能力とAIエコシステムの今後の展望について語った。
夏氏は、国内のAIインフラのエコシステムは分散しており、計算能力が需要を満たせないばかりか、需要と供給のミスマッチに陥っていると指摘。「ハードウエアのエコシステム同士が互換性を欠き、計算能力資源の地域分布も不均衡で、計算能力の使用がいくつもの課題に直面している」とし、AI分野で最も重要になる中小企業が弾力的な計算能力サービスをいかに柔軟に享受できるようにするかが、都市のコンピューティングセンターを構築する際に特に考慮すべき中核的な問題になっているとの考えを示した。
「AI応用のハードルを下げて初めて、技術があらゆる業界で生かされるようになる」。夏氏によると、同社はそのため、計算能力の分野でアリババの通販サイト「淘宝網(タオバオ)」のような存在となり、さまざまなモデルや応用、チップをつなぐハブとなることで、川上のチップその他のハードウエアのサプライヤーが統一的に展開し、川下の応用サイドにいる大規模モデル開発企業などの調達がワンクリックで済む環境を構築することを目指している。
無問芯穹は最近、上海市徐匯区の政策支援の下、同区の大規模モデル企業コミュニティー「模速空間」などのエコシステムパートナーと共同で、「計算能力の淘宝網」をさらに「計算能力のエコシステムスーパーマーケット」へと進化させている。このプラットフォームは計算能力取引のハブであるだけでなく、産業チェーン全体を垂直に結びつける自己完結型のエコシステムでもある。計算能力資源の集約化などにより、計算能力の分散や取引の非効率性といった業界の課題を解決し、計算能力をどの企業も手の届く使いやすいものにし、革新的な技術の産業への実装を図る。(c)Xinhua News/AFPBB News