【4月27日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で、イスラエル軍による空爆で瀕死(ひんし)になった母親から帝王切開によって誕生した女児が25日、医療スタッフの懸命の努力にもかかわらず死亡した。おじが26日、AFPに明らかにした。

 サブリーン・ルー・シェイクちゃんは先週末、イスラエル軍の空爆で致命傷を負った母親から誕生した。母親は出産直後に死亡し、父親と姉も空爆で死亡したため、サブリーンちゃんは生まれて間もなく孤児となった。

 ガザ南部ラファ(Rafah)にある首長国病院(Emirati Hospital)によると、妊娠7か月だった母親から未熟児として生まれたサブリーンちゃんは25日、「新生児室のスタッフの懸命の努力にもかかわらず」死亡した。

 おじのラミ・シェイクさんはAFPに対し、病院から「容体が悪化し、救えなかった」と連絡があったと説明。「めいは家族の元へ旅立った。きょう、病院に行ってすべての手続きを済ませ、遺体を連れ帰った」と述べ、サブリーンちゃんの父親の墓を開けてそこに埋葬したと付け加えた。

 サブリーンちゃんの母親、サブリーン・サカニさんはイスラエル軍の空爆で頭と腹に致命傷を負い、重体で救急搬送された。目撃者がAFPに語ったところによると、サカニさんの自宅が空爆を受けたという。ガザの保健当局は、この空爆でサブリーンちゃんの家族を含む少なくとも19人が死亡したとしている。(c)AFP